柳宗悦 茶道論集 熊倉功夫編②

印象的だった部分メモ。

 

>茶道を想う

「和敬清寂」は繰り返される標語である。だが、この標語は吾々に心の準備を求める。準備は甚だ難しいのである。精進を待たずして誰に易々と許されるであろう。茶道は物の教から心の教へと高まる。心なくして物が活きるであろうか。よき物を有つことと、よき心を有つこととが、一つになるまで深まらねばならぬ。物は心を呼ばず未だ物たり難く、心は物を活かさずば未だ心たり難い。美しき物が如何に多くあろうと、それだけでは茶器にならぬ。凡ての物は心の現れまにまで進まねばならぬ。心を忘れて誰か物のみを活かすことが出来よう。心が誠たらずば物も誠たることは出来ぬ。心と物と茶境においては一如である。

 

>「茶」の病い

道元禅師の『正法眼蔵随聞記』ぐらいはよく読んで自戒すべきである。

 

他にもいろいろありましたが、ちょっとピックアップしきれず…。この本は買って手元に置いて時々読んだ方がよいかなと、思っています。