原田マハの印象派物語 原田マハ

同じく原田マハさんの「ジヴェルニーの食卓」、のような画家やその身近な人を主人公とした小さな物語集。写真がたくさんあり、絵画を見ながら楽しむことができるのがよかったです!モネはジヴェルニーの食卓でも、こちらの書籍でもそれぞれ違った人生のシーンの物語が描かれているので、原田さんにとって大切な画家さんなのかなと。

  

現代人から見ると、「印象派」というのはファンもたくさんいるし、むしろ保守的な趣味なのかなと思ってしまいますが、この当時は画期的なもので、ここで紹介されているマネやゴッホなど、現在では超メジャーな画家さんたちが不遇の時代に屈せず、新しい表現として発信し続けた結果認められたものだったんですね。

 

原田さんご自身のお写真もたくさんあって、文章から受けていた印象と違和感なく、素敵な方だなぁと思いました!ノルマンディー地方旅行記もあり、ルーアンやエトルタなど、絵画に登場する地名が現実的にイメージできました。

 

最後は三菱一号館美術館高橋明也さんとのオルセー美術館に関する対談で、三菱一号館美術館もいつも素敵な展示をされているなぁと思ってよく行く場所だったので、興味深く読みました。オルセー美術館オランジュリー美術館にも行ってみたくなり、また、企画展を見に行くときに、学芸員さんが力を入れているポイント、楽しんでほしいところはどこなのかな?と考えてみたいなと。原田さんとモネの出会いを描いた「モネのあしあと」もぜひ読んでみたくなりました。