「違うこと」をしないこと 吉本ばなな

ばななさんの書籍は結構スピリチュアルなところがあるな、と思っていたのですが、この本は特にその印象が強くて、第一章の自分を生きるは、うんうん、ほんとそうだ、とうなづきながら読みましたが、宇宙マッサージが登場したところで、えぇ~!と思ってしまいました。施術者の方は、その名もプリミ恥部さん!!発言の前の略称プリミにもちょっとぷぷっとなってしまい(すみません。。)、とんでも本ばかり引き当ててしまうめぐりあわせなのかな…と思ったのですが、対談でお話されていることはよくわからない部分が多いものの、わかるところは否定できない感じなんですよね。。。

最後は宇宙マッサージ受けてみたい、という気持ちに。あと、人をマッサージするとき、痛いところ、悪いところがよくなるように、と思っていつもしていたのですが、よくしようという考えは余計だったのかなと思いました。愛という言葉がしきりに出てくるのですが、なんというか、ただ私も気持ちよいみたいな感じで触るのが良いのかなと。。

 

もう一人の対談相手のCHIEさんは、前世が見える方なんですかね。。確か梨木香歩さんもエッセイか何かで前世の話を書かれていたと思うし、森下典子さんも前世に関する著作を出されているので、作家さんは前世に興味を持つものなのかなぁと思ったり。

 

ばななさんが作家デビューされて、すぐ売れっ子になって、いいなーなんて思ってしまっていましたが、それで人の悪いところがいっぱい見えてしまったり、忙しすぎて自分がやりたいことができなくなってしまったり、外に行くのもコソコソするはめになったり…とすごい苦労されていたことが、本当にそうだろうなぁ、大変だっただろうな(自分はそんな経験ないのに変ですが、そうはいってもちやほやされたでしょ、とかお金いっぱいもらえてよかったでしょ、みたいには思わなかった)と感じました。

また、茶道をやっていて(書いてあることを読む限り、すごいスパルタな感じの部活だったのかなと)、金ピカの人が来るオソロシイお茶会(この言い方にまた笑いましたが)をお手伝いしたりしていて、自分の嫌なことがなんなのか明確にわかった、というのがすごくわかるなーと。たまたま柳宗悦 茶道論集をチラ見したところだったので、心の眼でみる、というか自分の眼でみるというかそういうことにすごくつながるという気がしました。

 

この本の大事なところと自分が思ったことは、なんかやりたい、行きたい、食べたい、とか、なんかいやだ、逃げたい、とかいう気持ち(直感?柳宗悦氏の著作では直観という言葉が出てきた)を無視しないで、なるべくその通りにする、ということです。自分自身のあるべき姿で生きる、ということと、社会性をもって生きるということは矛盾しない。やりたいことができることが大事で、それ以外の部分で世間的な基準みたいなのをクリアする必要はない(それを両方やろうとすると変なことになる)というのも、少し前に自分が考えていたことかなと。

 

平成から令和になる最後の日に、この本を読み終えたことが、何か、意味があるのかなと思ったりしました。